
「銀行ですすめられて買ったけれど、全然増えない…」
「むしろマイナスになってしまって、どうすればいいのかわからない」
と、不安な気持ちで画面を見つめている方も多いのではないでしょうか。
実は私のもとにも、投資のソムリエに関する相談が非常に多く寄せられています。
投資のソムリエの売り時や今後の見通しについて検索されているということは、今の運用状況に少なからず疑問を感じていらっしゃるはずです。
結論から言うと、このファンドは構造的な弱点を抱えており、ただ待っているだけでは資産が戻らない可能性が高いというのが私の見解です。
この記事では、私が徹底的にリサーチしたデータと、金融のプロとしてではなく「いち投資家」としての視点から、損切りや解約の判断基準について本音で解説します。
あなたの資産を守るための「次の一手」を一緒に考えていきましょう。
この記事でわかること
- 基準価額が低迷し続ける構造的な理由
- 具体的な損切りラインと売却判断の基準
- チャート分析に基づいた最適な解約時期
- 損失を取り戻すための有力な乗り換え先
投資のソムリエの売り時と現状分析

まずは、なぜこれほどまでにパフォーマンスが振るわないのか、その現状を冷静に分析してみましょう。
売り時を正しく判断するためには、ファンドが抱える根本的な問題点や、他の投資家たちが感じているリアルな評判を知ることが近道です。
基準価額が低迷する構造的な理由
投資のソムリエが低迷している最大の理由は、現在の金融環境とファンドの設計思想が致命的に合っていないことにあります。
このファンドは「リスク・パリティ(リスク均衡)アプローチ」という戦略を採用しており、市場の変動(ボラティリティ)が大きくなると、自動的に株式などのリスク資産を売って、現金や債券などの安定資産に逃げる仕組みになっています。
「安値売り」を繰り返す悪循環
この仕組みは、市場が一本調子で下落する時には有効ですが、2022年以降のような相場では裏目に出ました。
相場が荒れて「下がった後」に売却し、その後相場が反発しても「リスクが高い」と判定されて買い戻せないため、上昇を取り逃がしてしまうのです。
これを「ウィップソー(往復ビンタ)」と呼びますが、まさにこの現象がリターンを削り続けています。
掲示板での評判と投資家の悲痛な声
実際に保有している方々の声を見てみると、インターネット上の掲示板や口コミサイトではかなり厳しい評価が目立ちます。
例えば、投資信託の評価サイトなどでは、最低ランクの評価がつけられていることも珍しくありません。
特に多いのが、「銀行の窓口で『リスクが低く安定して増える』と勧められて退職金で購入したが、大きく元本割れしている」という悲痛な声です。
金融リテラシーがあまり高くない層に対して、仕組みの複雑さやコストの高さを十分に説明せずに販売されたケースが多いようですね。
私の友人にも同様のケースで悩んでいる人がいますが、「信じて買ったのに」というやるせない思いを持っている方が非常に多いのが、このファンドの特徴的な評判です。
分配金が出ることで「利益が出ている」と錯覚しがちですが、基準価額が下がっている中での分配金は、元本を取り崩しているだけの「タコ足配当」である可能性があります。
今後の見通しが暗い3つの要因
「いつか戻るかもしれない」という期待を持ちたいところですが、残念ながら今後も劇的な回復を期待するのは難しいと言わざるを得ません。
その理由は大きく分けて3つあります。
- 金利環境の変化 世界的に「金利ある世界」に戻ったことで、以前のように債券価格が一本調子で上がる状況ではなくなりました。「株が下がれば債券が上がる」という相関関係が崩れ、分散投資の効果が薄れています。
- 解消されないコスト負担 先ほど触れた為替ヘッジコストは、日米の金利差が縮小しない限り解消されません。高い信託報酬(年率1.54%)と合わせると、運用益のほとんどがコストで消えてしまう構造が続いています(出典:アセットマネジメントOne『投資のソムリエ』交付目論見書)。
- 機会損失(オポチュニティ・コスト) 世界株式市場がAIブームなどで上昇している中で、リスクを抑えすぎているためにその恩恵を受けられず、結果としてインデックスファンド保有者との資産格差が広がっています。
損切りラインと判断基準の明確化
では、具体的にいつ決断すべきでしょうか。
感情に流されず、機械的なルールで判断することが資産を守るカギです。
私が推奨する損切りの基準は「購入価格から10%の下落」です。
「投資のソムリエ」のような低リスク・安定運用を謳うファンドで10%もの損失が出ているということは、運用の前提条件が崩れていることを意味します。
また、行動経済学で言う「サンクコスト(埋没費用)」に囚われず、「あと3年待てば戻るかも」と考えるよりも、「今すぐ売却して、年率7〜8%が期待できる全世界株式に移して3年待つ」ほうが、数学的に見ても資産が回復する確率は高いのです。
これを「機会損失を止める」と考え、勇気ある撤退を検討すべきタイミングです。
eMAXIS Slimとリターン比較
保有し続けることの「痛み」をより明確にするために、同じバランス型ファンドの代表格である「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」とパフォーマンスを比較してみましょう。
| 比較項目 | 投資のソムリエ | eMAXIS Slim バランス |
|---|---|---|
| 運用方針 | アクティブ(機動的配分) | パッシブ(固定配分) |
| 信託報酬(年率) | 1.54% | 約0.14% |
| 3年リターン | マイナス圏 または 微増 | +45.04% |
| 5年リターン | 低迷 | +68.44% |
eMAXIS Slim バランスは、AIによる予測も機動的な売買も行わず、ただ8つの資産を均等に持ち続けただけです。
それだけで、3年間で約45%も資産を増やしています。
一方で、高いコストと複雑なアルゴリズムを使った投資のソムリエは、ほとんど資産が増えていません。
「リスクをコントロールする」という行為そのものが、上昇相場においてはリターンを放棄することと同義であり、さらに高コストであるという二重のハンデが浮き彫りになっています。
投資のソムリエの売り時と解約後の戦略

現状の厳しさを理解したところで、次は「具体的にいつ、どう行動するか」という未来の戦略の話に移りましょう。
感情ではなく、テクニカルな指標や制度をうまく利用して、賢く資金を移動させる方法をご提案します。
チャート分析による具体的な解約時期
「今すぐ売りたいけれど、少しでも高く売りたい」と考えるのは当然です。
テクニカル分析を用いた具体的な「売り時」のシグナルとして、以下の指標を参考にしてください。
移動平均線割れと「戻り売り」
基準価額が200日移動平均線を下回っている場合、長期的には下落トレンドにあります。
この場合、一時的に価格が少し上がったタイミング、いわゆる「戻り売り」で手放すのがセオリーです。
RSIによる短期的な判断
RSI(相対力指数)という指標を見て、数値が70付近まで上昇した場合は「買われすぎ」のサインであり、短期的な天井である可能性が高いです。
そこが絶好の売却ポイントになります。
逆に、ダラダラと下がり続けている場合は、反発を待たずに早めに処理する方が傷が浅く済むことが多いです。
損失を取り戻すための乗り換え先
売却して手元に戻ってきた資金を、次はどこに向けるべきでしょうか。
過去の損失を取り戻し、長期的な資産形成を目指すなら、成長性の高い株式インデックスファンドへの乗り換えが王道です。
もし「株式100%はやっぱり怖い」という場合は、無理に株式ファンドだけにする必要はありません。
ご自身で米国債券ETF(1482など)や金ETF(1326)を組み合わせることで、投資のソムリエよりも圧倒的に低コストで、かつ透明性の高い「自分だけの安定ポートフォリオ」を作ることが可能です。
NISA成長投資枠での再投資戦略
もし、投資のソムリエを旧NISAや現行NISAで保有している場合、利益が出ていない非課税枠は非常にもったいない状態です。
厳しい言い方になりますが、利益が出ていないNISA枠は「無価値」に等しいのです。
新NISAの「成長投資枠」や「つみたて投資枠」を最大限に活用しましょう。
含み損がある状態で売却しても税金はかかりませんが、その資金を成長期待の高い低コストファンドに再投資することで、将来的に得られる利益を非課税にすることができます。
これが、負けを取り戻すための最も合理的かつ効率的なルートです。
手数料負担を減らす重要性
投資の世界において、唯一私たちが確実にコントロールできるのが「コスト」です。
年率1.54%の手数料は、100万円預けているだけで毎年1万5400円が確実に引かれることを意味します。
一方で、インデックスファンドなら1000円程度で済みます。
この差は、1年では小さく見えても、10年、20年と長期保有すればするほど、複利効果で雪だるま式に膨れ上がります。
「高い手数料を払えば良い運用をしてくれる」というのは幻想です。
シンプルで低コストな商品を選ぶことこそが、資産形成の正解であると歴史が証明しています。
投資のソムリエの売り時を逃さない決断
最後に、厳しい現実をお伝えしなければなりません。
過去の投資判断が間違っていたと認めるのは辛いことですが、サンクコスト(埋没費用)にこだわって持ち続けることは、さらなる損失を生むだけです。
「投資のソムリエ」は、低金利・低インフレという特定の市場環境に最適化された商品であり、今の時代には合わなくなっています。
売り時は「今」です。
1日でも早く資金をより効率的な場所へ移し、健全な資産形成のレールに戻りましょう。
※本記事は特定の金融商品の勧誘を目的としたものではありません。投資の最終決定は、公式サイトや目論見書をご確認の上、ご自身の判断で行ってください。また、個別の事情については専門家への相談をおすすめします。